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report 2016.08.02

陶香堂 × 大阪浪華錫器 産地訪問レポート

「おいしい料理を美しいうつわで」というコンセプトのもと、多種多様の和食器を取り揃えていらっしゃる陶香堂さん。
今年は、大阪浪華錫器の産地を訪れました。若い職人さんも多く活気のある産地とのことです。最近はレストラン等でも見かけるようになった錫器ですが、ガラスや陶器と違って製造工程を見たことある方は少ないのではないかと思いました。この機会に少し覗かせてもらいましょう。

かつては大阪の一大産業にまでなっていた錫器。味をまろやかにするとして、熱燗に用いる酒器として発展しました。しかし、昭和30年代頃からは電子レンジの普及などにより、湯煎専用の錫器は衰退していきました。
そのような状況下でも、「伝統工芸は止まってしまったら終わり」という理念のもと、タンブラーなど現代のライフスタイルにも馴染みやすい製品の開発に取り組まれました。

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これらの製品は鋳造し、ろくろで挽いて形成をしたあと、仕上げが行われます。
鋳造する前の錫が積まれていますが(写真左)、この錫溶けるのはなんと230度。錫を溶かす作業は単調なように思われますが、水が混入すると爆発する危険もあり気が抜けない作業なのです。また鋳込む瞬間の温度が高すぎても低すぎてもいけない、微妙な温度調節に職人の経験が求められます。また鋳型をはずすタイミングも刻一刻と変化する錫に神経をくばりながらの作業になります。

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錫は柔らかく機械加工は難しいため、鋳型を外した後にろくろで挽いてカタチを整えます。この工程を経ると徐々に表面に光沢が出てきました。

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モノづくりの技と精神は引き継がれている一方で、時代の変遷に順応した技術技法や商品開発が大阪浪華錫器であると感じ、JTCWではこれをお店で表現したいと思いました。