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report 2017.10.18

genten 銀座 × 本場大島紬 (鹿児島)

from Editors

奄美大島の豊かな自然と風土に寄り添いながら受け継がれてきた織物とコラボレーションする「genten銀座」。今年JTCWに初参加です。
クラフトマンシップあふれる店内で、泥染の糸で織られた本場大島紬の商品の組み合わせを披露する予定となっています。
真夏のみぎり、奄美大島への訪問の様子をレポートします。綺麗な風景も多く、とても魅力的な場所というのが伝わってくると思います。

genten 銀座 × 本場大島紬 (鹿児島)

BUYER’S REPORT

本場大島紬は、奄美群島のなかの奄美大島で育まれてきた伝統的工芸品です。養蚕の適地である奄美大島では、古くから絹織物が作られていたそうです。また、 染色は、本土で行われていた古代染色と同じ技法で、奄美に自生するテーチ木やその他の草木を使って行われてきたのと、独特の泥染が定着しています。
まずは、本場大島紬のそのような歴史を理解するために、大島紬資料館に向かいました。
本場大島紬の変遷を辿る資料が展示してありました。過去から現在までの資料や現物が展示されており、包括して勉強できる良い機会でした。

次に、大島紬村へ訪問。ここでは本場大島紬ができるまでの作業工程を実際に目にすることができました。泥染めのデモンストレーションと、大島紬の柄目を修正している様子。1つ1つのドットの柄目に合わせないといけないため、1日に20~30cm織り進めるのが限界とのこと。一般的な知識として、大島紬は美しく貴重でお値段もそれなりですが、途方もない工程や手間を掛けて作られることをしみじみと感じ、その値段の理由を知ることが出来ました。

この日の奄美は天候も良く、ジリジリと照りつける日差しに体力が奪われていきます。移動途中、透き通った海に目が奪われ、一息つくことにしました。産地訪問を共にしたスタッフ2人で1つのグラニテ(奄美産のすもも味)をシェアし、海に入りたい欲求を必死で抑えて眺めていました。

大島紬の泥染めに使用するテーチギ(車輪梅)とは違う、福木(フクギ)という染料として使用する植物。<福の木>として親しまれ、発色のいい黄色が染まります。

この日、次に訪問した金井工芸さんでは泥染めに使用するテーチギ(車輪梅)をちょうど煮出しているところでした。1週間くらいかけて染料をつくり、1か月に大体1700リットルの染料を作るそうです。写真では伝わり難いですが、気温と火を焚いている温度で相当な暑さでした。

テーチギは余すことなく使用できるそうです。
染料をして煮出した後のテーチギのチップは、乾燥させて次の染料を煮出す燃料として活用され灰になります。この灰は、「陶器の釉薬」にしたり、「あく巻き」という鹿児島の郷土菓子のためにお菓子屋さんが買い取りにきたり、また「藍染の灰汁」に使用するなど、一切ゴミは出ないというエコな植物なのです。

何も染まっていない糸の枷の状態(左)、藍染をした大島紬(右)、泥染めをした大島紬(右写真の右下)
右下の画像は、画像の光量の関係で見えづらくなっています。

本場大島紬の理解を深めるために、奄美大島まで来ました。
この地でずっと作り続けられてきた本場大島紬が地元に根ざし、地元の素材を活かし、風土文化に育まれてきたということを感じました。産地訪問をして、このことを体感できてよかったです。JTCWの期間、お客様に少しでもこの産地のことや本場大島紬のすばらしさをお伝えできるようにしたいと思います。

 

COLLABORATION

genten 銀座 × 本場大島紬 (鹿児島) JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK 2017銀座・有楽町エリア
genten 銀座 × 本場大島紬 (鹿児島) この店舗に行く

参加産地と店舗では、春から二人三脚で企画を進めており、産地への訪問もこのイベントの重要な取り組みの一つです。産地「作り手」とお客様「使い手」をつなぐ店舗の「売り手」には、とても重要な役割があります。「作り手」の制作にまつわる様々な苦労や想いを、商品を買って使ってくださるお客様に伝えられるのは「売り手」だからです。
JTCWでは、開催期間中に並ぶ商品がどのような環境で生まれ、作り続けられてきたのか。どのようにしてそれらが今回並ぶことになったかの経緯も紹介したいと考えています。
そうすることで、工芸品に接する際に少しでも身近に感じてもらい、興味を持ってもらえたら、このイベントもより楽しんで参加いただけるでしょう!

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