JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK 2018

Buyers Report Index > Buyers-report No.8

Buyers Report

バイヤーズレポート

山形鋳物(山形県)

やまがたいもの/Yamagataimono

目利きバイヤーが工芸品の故郷を訪ねて、現地の様子やその魅力をレポートするBuyers Report。山形市銅町に残る山形鋳物工場のひとつである、「鋳心ノ工房」「佐藤鋳造」を訪問し、仕事場、鋳物型を見せて頂きました。
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From Editors

表参道にある”ピュアに自然体で心地よく生きる”をテーマに衣食住のライフスタイルを提案する「プレインピープル青山」。今年コラボレーションする山形鋳物の複数の工房に訪問し、普段目にする事のない作業工程を見学し、作り手の話を通し商品への理解を深めた産地訪問となりました。

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高温での作業が過酷な熔解作業

夏の暑い盛りに、今では山形市銅町に残る山形鋳物工場のひとつである、「鋳心ノ工房」を訪問し、仕事場、鋳物型を見せて頂きました。

私たちからリクエストして鉄の溶解の日に訪問させて頂き、その作業を行う「佐藤鋳造」さんへ伺いました。

その工程は、1600度で鉄を溶解、完全な液体となった鉄を鋳物型にトリベを使って鋳物型に流し込む。冷房も使えない建物にキューポラがガンガン熱されて火花、鉄くずの舞い散る中のかなり過酷な作業でした。

そして、漆、おはぐろを塗り、焼き付ける色付け専門の職人である、田中優さんの工房も訪問。今では色付け専門の職人さんは山形では田中さんお一人との事でした。

「挽き型」「込め型」に使用される鋳物型
鋳心ノ工房のショールーム

その後、鋳心ノ工房のショールームへ移動し、冷房のある涼しいところでほっと一息つくことが出来ました。実際に非常に手間のかかる鋳物の製造工程を見学したことで、店のスタッフ共々、お客様へ鋳物への愛情をもって説明出来るとはりきっております。開催に向けて準備していきます。

漆等で鉄瓶に着色する職人の田中優さん