さすが奈良。古都として栄えた、歴史のある街だけあって、墨や書道具を扱うお店がたくさんありました。今回訪れたのは、筆専門メーカー「あかしや」の本社ショールーム。300年に亘り「奈良筆」の伝統を守りながら、化粧筆などの新商品開発に積極的に取り組み、筆の文化と技術の継承に力を注がれていました。もっとも興味深かったのは、各時代の生活スタイルによって筆の長さや形が異なるという、職人さんのお話。現在の形に改良されたのは明治時代以降で、まだそれほど時間が経っていないということを知り、筆が日本人の生活と蜜着していることを改めて実感しました。今回の展示では、現代の生活にもアプローチする奈良筆の多様性や、インクとの相性をご紹介し、筆をさらに身近に感じていただきたいと思っています。
今回の展示では、現代の生活にもアプローチする奈良筆の多様性や、インクとの相性をご紹介し、筆をさらに身近に感じていただきたいと思っています。