
JTCW2022参加店舗のバイヤーが、全国の産地に足を運んだ様子を紹介する
“バイヤーズレポート”。
一昨年に引き続き、丸亀うちわの産地、香川県丸亀市へ中目黒のブックショップ「dessin」のスタッフが訪れました。伝統工芸士の三谷順子さんとも2年ぶりに再会し、改めて深く丸亀うちわの魅力を知ることになり、コレボレーションアイテムの商品企画もスムーズに進みました。
丸亀うちわ [香川]
dessin [東京 中目黒]
前回は最初のコロナ禍だったこともあり、伝統工芸士の三谷順子さんとあまりお話ができなかったのですが、今回はたっぷりと丸亀うちわの魅力について教えていただくことができました。なにより三谷さんのお元気な姿が見れたことが嬉しかったです。
伝統工芸士の三谷順子さん。
展示は新商品の透明な和紙を用いたスケルトンうちわ
うちわの港ミュージアムを訪れて職人さんの実演や丸亀うちわの製造工程を見ることができました。丸亀うちわは一本の竹から47もの工程を経て作られているのですが、繊細な骨を一本一本削りだす技は本当に見事でした。改めて職人さんたちの技術力の高さを知ることができました。
うちわの港ミュージアムでは
丸亀うちわの製造工程を詳細に知ることができる
それと印象的だったのが、2010年の「瀬戸内国際芸術祭」で展示された「うちわの骨の回廊」がうちわの港ミュージアムに移設されていて、それがとてもモダンな印象で陽の光を通す姿が美しかったんです。こんな風に丸亀うちわを表現することもできるんだなと新たな発見でした。
はい。イラストレーターの大塚文香さんのイラストを三谷順子さんのうちわに描きます。大塚さんのイラストは線が柔らかくファニーで色味もとってもファンシーなのでその良さを活かすために、丸亀うちわでは仕上げに使われことが多い柿渋を塗らないようにしました。
柿渋を塗ると耐久性が上がるんですが、光沢がでるので大塚さんのイラストとはマッチしないかなと考えたんです。おかげでとても自然でユニークなオリジナル商品ができたと思います。
今回のコラボレーションアイテム。三谷順子さんの伝統工芸士としての技と
イラストレーター大塚文香さんの味のあるイラストで可愛くポップな丸亀うちわに
夏場の暑い時などは実用的に、それ以外の時はインテリアの一部としてアート作品のように飾っていただければと思います。