JTCW2021参加店舗のバイヤーが、全国の産地に足を運んだ様子を紹介する
“バイヤーズレポート”。
今回は清水焼の産地、京都府の清水焼団地町の窯元「tokinoha ceramic studio」にレストランを併設し植物や本、雑貨などを揃える中目黒の複合型ショップ「the GARDEN」のスタッフが訪れました。
去年に続き2回目となる「tokinoha ceramic studio」さんとの取り組みですが、また新たな発見があったようです。
清水焼 [京都]
the GARDEN[東京 中目黒]
「tokinoha ceramic studio」さんとは去年のJTCWに引き続き二回目の取り組みなのですが、今年の4月に自宅兼アトリエを改装されていて、ドリンクスペースを併設したとてもモダンな空間になっていてとても素敵でした。
清水さんの作品は伝統的な焼き物を現代の暮らしに合うようにデザインや色合いなどを工夫し、どれも本当に素敵なアイテムになっているんですが、そんな清水さんの思いがアトリエの空間にも表れているようでした。
緑を配し、工房自体の意匠を美しく可視化し作品の制作過程をオープンにすることで作る側、買う側の期待値を底上げするような効果も感じました。
ええ。お店の奥に4席程度のカウンタースペースがあります。清水さんのテーマである日常使いできる清水焼を体感していただくために、ドリンクを楽しめるスペースを作られたそうです。そこで出される器やメニューがまた独創的で。清水さんは奥様も職人でいらっしゃるのですが、すべての器はお二人でコンセプトを決めて作られるそうです。
清水さんご夫妻の作品には伝統工芸を未来へと継承していこうとする活力と革新的な感性をいつも感じます。若い世代の感性を伝統工芸に融合させることで生まれる美しさと力強さ、そして今の若い人たちにもすんなりと受け入れられるスマートさ。本当に自然と「いいなあ」と思ってもらえるような肩ひじ張っていない良さがあるんです。「あ!かわいい」って素直に思える。そんな当たり前をちゃんと伝統工芸の清水焼に息づかせているんです。
去年に引き続き、使いやすい平皿にプラスしてtokinohaさんの新作である一輪挿しも扱わせていただきます。ピンを壁にさして飾れる一輪挿しの花器です。色もバリエーション豊かで見ているだけで楽しい気分になると思いますよ。
僕は宮城県出身なんですが、宮城はこけしの産地としても有名です。こけしには様々な種類があるんですが、僕の地元は遠刈田系伝統こけしの産地で。家にも飾ってあるんですが、そういった地方に伝わる伝統工芸品ってなかなか他の土地の人は知らないし、知ってもらう機会も少ないと思います。ですが本当に日本各地には素晴らしいものがたくさんあります。そんな伝統工芸品の良さを少しでも知っていただくお手伝いができたらと思って参加させていただいています。
そしてそれが一過性のものではなく、継続的なものとして取り組んでいきたいと思っています。今度、赤坂に新しくレストランをオープン予定なのですがそこで清水焼を扱いたいなと思って、今いろいろ相談させていただいているところです。実際に暮らしの中に入ったイメージを持っていただける機会をもっと創っていきたい、そう思っています。