遊び心あふれる「箱根寄木細工」

2021.10.27

JTCW2021参加店舗のバイヤーが、全国の産地に足を運んだ様子を紹介する
“バイヤーズレポート”。
今回は箱根寄木細工の産地、箱根へおもちゃ屋さんとして有名な「博品館」のスタッフが訪れました。その技術力の高さに感動し、日用品として箱根寄木細工を使うことの贅沢さに改めて気がつかされた訪問となりました。

箱根寄木細工 [神奈川]

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博品館TOY PARK銀座本店 [東京 銀座]

おもちゃ屋さんである博品館さんですが、今回JTCWに初参加されたのはどういった理由があったのでしょうか?

私たちのお店には性別、年齢問わず様々なお客様がいらっしゃいますが、他のお店様と比べるとお子さま連れが多いと思うので、お子さまにも日本の伝統工芸品に触れていただき、日本の伝統的な素晴らしい商品をご紹介できたら良いなあと思い参加させていただくことにしました。そして、当店にお越しいただいたことのないお客様にはJTCWを機会にお越しいただけると嬉しいです。

箱根寄木細工を扱うことにしたのはなぜでしょう?

少しですがお店で寄木細工の商品を取り扱っていて、開けるのに知恵が必要な秘密箱などは博品館の取り扱い商品のコンセプトでもある‟遊び心”とも一致していてとてもいいなと思い選ばせていただきました。

工房を訪れていかがでしたか?

すべて天然の色や木目である、ということにまず驚きました。先入観として木の色は“茶色”と思っているところがあったので、白や黄、黒、赤などの色は染めているものもあると思っていたんです。

すべて手で作るデザインの緻密さにも驚きましたね。本当に繊細な作業で、熟練の職人さんの技が詰まっているなと感じました。

デザインし組み合わせた寄木をカンナで薄く削った、型に貼り付ける加工の前のものを見せていただいたのですが、よりデザインの繊細さが際立っていて感動しました。

あとは縁取りのラインは木が重なっているものだと思っていたのですが、細い木で別に縁取りを作っていることにもビックリしました。

今回お店ではどんなアイテムを置かれる予定なのでしょうか?

5人の職人さんたちの商品を紹介します。個性ある若手の職人の皆さんなので、今まであまり見たこともないようなものをご紹介できるのではないかと思っています。

例えばどういったものになりますか?

アクセサリーや小箱、トレーなど様々な商品がありますが、70点以上ご用意いただけるのでまだ商品名しか知らないものもあります。「伝書バード」とか「ベーグル」とかどんなものなのかワクワクしています。5人の職人さんごとにスペースを通って、それぞれの型のご紹介をしながら商品を展示するので個性がよりお分かりいただけるかと思います。

それは楽しみですね! 最後に箱根寄木細工の魅力を教えてください。

さまざまな木を組み合わせた美しい幾何学模様が魅力ですが、それがただ観賞用としてあるものではなく、実用品として日々の生活の中で役立っていることがとても魅力的だと思います。ふだん実際に使う道具が伝統工芸品である、そしてそれが美しいものであるということは素晴らしいことですよね。多岐に渡る制作工程を実際に目の当たりにした今となっては、箱根寄木細工を日用品として使うことの贅沢さも感じます。ぜひ皆さん実際にお手にとって、自分の生活の一部に取り入れて欲しいと思います。