JTCW2021参加店舗のバイヤーが、全国の産地に足を運んだ様子を紹介する
“バイヤーズレポート”。
今回は越中和紙の産地に中目黒の古書店「dessin」のスタッフが訪れました。
富山県八尾町の歴史ある街並みと澄んだ空気に触れ、改めて越中和紙の魅力を感じる訪問となりました。
越中和紙 [富山]
dessin [東京 中目黒]
「おわら風の盆」というお祭りで有名な八尾町は、建物の色や形が統一されていて歴史あふれる街並みがとても美しく、北陸ならではのからりと澄んだ空気感がとても気持ち良かったです。町全体から古いものを大切にしている想いが感じられ、こういう場所から越中和紙という文化が生まれたんだと納得しました。
とても広くて、職人さん一人ひとりの部屋が個室で分かれていて迷路みたいだなと感じました(笑)と同時に想像以上に多くの職人さんが携わっていることに驚きました。こんなにもたくさんの工程を経て作られているんだと感慨深かったです。
とてもたくさんの作業を見学させていただいたのですが、全身を使って紙をすく姿や、細かい作業を黙々と机に向かって行う様子などを思い出すたびに、作業量の多さにめまいがするほどです。そのすべての工程が仕上がりの美しさを支えているのだと思います。
はい。画家でありイラストレーターの林青那が描く画でアイテムを創る予定です。色鮮やかで美しい色彩が印象的な桂樹舎さんですが、あえて彼女の特徴であるモノクロ画の商品を作成します。桂樹舎さんに元々ある商品に彼女の画をのせていく行く予定です。
いえ、そこはもう「なんでもできるよ」と言ってくださって。歴史があり確かな腕をもつ職人さんたちが揃っている工房は違うなあと思いました。基本的に桂樹舎さんはすべての工程を手作業で行っているのですが、コラボ商品に関してはあえて作家 林青那の個性を職人さんのクセが邪魔してしまわないように機械で絵付けをしてくださるそうなんです。職人を尊敬し、作家としての林青那を尊重してくださっているんだなあと感じました。
ふだん暮らしている中で、日本の和紙文化に触れることはあまりないと思うんです。なので今回の取り組みで、和紙文化を世の中に広めるお手伝いが少しでもできれば嬉しいなと思います。越中和紙で作られた鯉のぼりを見たんですが、デザインも色合いもとても可愛くて。こんな素敵なものがあるんだと感動しました。そういった些細な感動が文化を知りたいと思うことに繋がると思います。dessinを訪れてそんな思いを感じてくださったら嬉しいです。