今年度のJTCWについてはこちらをご覧ください。
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report 2017.10.24

プレインピープル東急プラザ銀座 × 京指物 (京都)

from Editors

昨年2016年にオープンした、東急プラザ銀座内のプレインピープルは、天井が高くギャラリーのような空間です。昨年は山形鋳物とコラボレーションし、伝統の技法とモダンなデザインが融合した鉄器などを紹介しました。今年は京指物とのコラボレーションとなりました。キッチン回りなど実用できる丁寧な仕事が活きた木工芸を展開します。オリジナルアイテムも発表とのことで、楽しみです。

プレインピープル東急プラザ銀座 × 京指物 (京都)

BUYER’S REPORT

今年のJTCWでは、京都の伝統的工芸品である京指物とのお取組みをさせて頂きます。

京指物は平安時代にその歴史は遡り、茶道文化と共に発展して今日にいたります。調度指物、茶道指物、曲物、彫物、挽物、桶など大きく6つのジャンルに分かれ、それらがいろいろに組み合わされ、また独自のものとして、高度な技術および技法を誇っています。江戸指物との違いは、江戸指物が武家や町人、商人が主に使用していたため、華美なものではなく、淡白な木目を活かした指物であるのに対し、京都で発展した京指物は貴族や公家が使用していた優雅で繊細な細工が特徴とされています。

○京指物について詳しくはこちらをご覧ください。

年1回開催されるという京指物の展覧会に合わせて5月に京都へ行ってまいりました。
展覧会場は御池通り東洞院角にある、創業400年の国の登録文化財 伝統的町家空間 しまだいギャラリーです。

左 京都、国の登録文化財「しまだい」。こちらで展覧会が開催されました。/中 「しまだい」の中には水が涌いています。/右「しまだい」。しめ縄がはられ、なにか神聖な空間です。

こちらでは10名の京指物の伝統工芸士の方々と、京都木工芸協同組合青年部の方々の作品が展示されていました。

京都滞在中は、彫刻工房の小谷さんのご案内で桶屋近藤さんへ見学に行きました。桶屋近藤の近藤太一氏は、JTCW期間中の10月28日、29日にプレインピープル東急プラザ銀座で実演をして下さる予定です。

左 展覧会での小谷さんの作品/中 桶屋近藤の工房の様子/右 近藤さんの制作風景

左 工房でおいしいお茶とお菓子を出して下さいました。/右 佛光寺,境内のd食堂でゆばどんぶり

桶は生活必需品でしたので、以前は京都の町中にも沢山桶屋さんがあったそうですが、今はほんの数件しかないそうです。

びっくりしたのが、その道具の多さです。ご自分の桶を自由自在に削れるようにあるとあらゆるサイズの使い込んだかんなが、壁一面に掛っています。これらのかんなは普通に手に入るものでもないので、廃業される桶屋さんから譲り受けたり、古道具屋さんで探し、ご自分の使いやすいものへと手を加えるそうです。
例えばぐい吞みを作るのに、かなりこまかなパーツを寸分の狂いもなく作り上げるのですが、その緻密さと数々の工程は気が遠くなるほど繊細な作業の連続です。

その後、小谷さん、近藤さんと京指物も販売している佛光寺内のD&DEPARTMENT KYOTO by 京都造形芸術大学へ。お寺の境内に、お店と軽いお食事がいただけるお茶所(d食堂)がある、というびっくりの展開でした。

「和田卯」で理事の皆様と打ち合わせ

そしてJTCWの為に特別にコレボレーション商品も作って頂きました。小谷純子さんによる栗の木を使った大振りのコースターです。グラスにも湯のみにも、スプーンを茶菓子も添えられる大きなサイズ。もちろんプレートしてもお使い頂けます。
また、青年部の黒田工房の臼井浩明さんは、ご自身の作品で楢の一枚木を挽き曲げの技法を使ったドリップスタンドを作っていらっしゃいますが、その技法をもちいて桧と欅でキッチンペーパースタンドを制作下さりました。すごい技物です。
最後に、桶屋近藤の近藤さんのオリジナル、ぐい呑みをご紹介します。

京指物を私どもプレインピープル東急プラザ銀座店で皆様に見て頂くのがたのしみです。
ぜひお越しになって、魅力ある技の数々、作る工程の実演も見にいらしてください。

左 小谷さんに作って頂いたコラボレーションのコースター/中 一枚木を挽き曲げでまげて作っている臼井さん作、コラボレーションのキッチンペーパーホルダー(16面あります)/右 桶屋近藤の近藤さんのオリジナルぐい呑み

 

COLLABORATION

プレインピープル東急プラザ銀座 × 京指物 (京都)JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK 2017銀座・有楽町エリア
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参加産地と店舗では、春から二人三脚で企画を進めており、産地への訪問もこのイベントの重要な取り組みの一つです。産地「作り手」とお客様「使い手」をつなぐ店舗の「売り手」には、とても重要な役割があります。「作り手」の制作にまつわる様々な苦労や想いを、商品を買って使ってくださるお客様に伝えられるのは「売り手」だからです。
JTCWでは、開催期間中に並ぶ商品がどのような環境で生まれ、作り続けられてきたのか。どのようにしてそれらが今回並ぶことになったかの経緯も紹介したいと考えています。
そうすることで、工芸品に接する際に少しでも身近に感じてもらい、興味を持ってもらえたら、このイベントもより楽しんで参加いただけるでしょう!

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