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report 2016.08.16

きもの青木×駿河竹千筋細 産地訪問レポート

伝統的な技法でありながら「今」のニーズに対応しながら制作している「駿河竹千筋細工」。‘きもの青木’さんも銀座の一角で「今」という時代に即した着物を発信しています。伝統的なものでありながら「今」を捉える共通の視点を探るため、産地である静岡県府中の工房を訪れました。

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‘駿河’は静岡県中部地区の昔の呼び名、‘竹千筋’は「駿河竹千筋細工」の特徴である竹ひごのことを呼びます。竹細工と違い、丸ひごを組みたてる伝統的な技法は、駿河の竹ならではのしなやかさゆえにできるようです。
江戸時代初期、虫かごから始まったといわれている駿河竹千筋細工は、一本の竹で枠組みを作っていきます。

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竹のシューという音を気持ちよく響かせながら、1つひとつの工程を経て、丸い竹ひごとなっていきます。不揃いに角張った細い竹はだんだんと細くなり、キレイな丸い竹ひごになり、その後輪作り、編み、組立てと4つの工程をほぼ1人の職人が技を駆使しながら仕上げていきます。枠を作る際は丸より角のほうが非常に難しいと実演しながら説明を頂きました。

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「駿河竹千筋細工」は伝統的工芸品の指定を受け、現在のニーズに合わせるように、私たちの生活に身近な道具やインテリアとしての作品づくりをしています。それは歴史や特徴を受け継ぎながらも職人の熱意と時代の流れを繊細に読み取り、それが作品に活かされているからこそだと感じました。

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